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法然上人絵伝をもとに法然上人のご生涯と浄土宗についてまとめてあります。
二祖対面とは宗祖法然上人と高祖善導大師の二祖が夢中で対面した様子を描画したものです。 善導大師は中国の唐の時代(613〜681)の人で、直接対面は不可能でありましたが、法然上人の強い願望が夢中の会見になったものと考えられてます。そしてこの二祖対面によって念仏こそが、万人救済の教えであるという信念が確立したのであり浄土宗の伝法史上でとても重要な出来事です。
法然上人が選択集の講義をされている場面であり、門弟の感西、証空、遵西などが執筆の助手役をつとめています。「選択本願念仏宗」以下の文字は諸本の中でもっとも成立の早い、草稿本といわれる京都廬山寺本「選択集」の巻頭部分で数少ない法然上人の直筆と伝えられる文字を模写したものです。
浄土宗独自の二連数珠は阿波介の考案と伝えられています。彼はひまなく念仏をお称えすると念珠の緒が疲れやすいと、百八の念珠を二連持って念仏すれば一連で念仏をしもう一連で数をとれば緒も休まり疲れないからと説明しています。この二連数珠が改良されたものが現在浄土宗で使用されている日課数珠です。
48巻。知恩院蔵。国宝。知恩院所伝勅修48巻伝の成立は1237年(嘉禎3)の法然上人伝法絵流通,1301年(正安3)覚如編の拾遺古徳伝絵,9巻本法然聖人伝絵などによってである。48巻伝は獅谷忍徴(1711年没)の『勅修吉水円光大師御伝縁起』によると後伏見上皇が比叡山功徳院の舜昌法師に勅して1307年(徳治2)から10年の歳月をかけて完成したものと伝えられる。法然の伝記であるとともに,法然を宗祖と仰ぐ知恩院を本山とする浄土宗確立の歴史そのものである。絵・詞ともに十人位の人の手で描かれているが,その描写は極めてまじめな作風であるが,絵には上手・下手があり,巻頭にかいたものは優れ当代やまと絵の名手を思わせる。内容は法然の伝記絵と言ってよい。絵巻物の最長編である。伝写本としては当麻寺48巻本などがある。